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【魔法ではない】デジタルマーケティングを勘違いしていませんか?

【魔法ではない】デジタルマーケティングを勘違いしていませんか?

大手企業だけならず中小企業、零細に至るまでデジタルマーケティングの導入が進んでいます。
MAやSFA/CRMなどのツールを導入してナーチャリング体制を整え、The Modelに代表される分業制の営業組織を構築する、というのが多く見受けられます。
DMP/CDPなどはまだまだ費用対効果も見込みにくいせいか、大手企業の導入で止まっているプロダクトだと実感しています。

そのデジタルマーケティング
筆者がコンサルティング依頼を受けて要件定義をする際にこんな言葉をよく聞きます。

「デジタルマーケを構築すれば営業リソースも減らして良くなるんですよね!?!?!?」

そんな訳ないのですが、その場でそんな訳ないと言っても理解される事はないので、そんな言葉を無視して要件定義をしていくのがほとんどです。

この魔法のように思われているデジタルマーケティング
導入にはどのようなハードルがあるのか、中小企業や零細の営業組織を題材によくある課題などを綴っていきたいと思います。

目次

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The Modelに代表されるデジタルマーケティング

よくある営業組織の課題としては、案件を追いきれなくて気づいたら失注している、等のリソース頼りになってしまう事があります。
その人的リソース頼りになっているのをデジタルマーケティングを導入する事で何とか解消できないか、という相談が筆者の場合はほとんどです。

大体そのような相談を頂く方が読んだ本がTheModelです。

SalesforceのABM(アカウントベースドマーケティング)、分業体制での営業についての内容ですが、それを自社で実現できないか、と。
顧客の行動や状態に合わせて担当する部署などが変わり、分業制を強いる事によってそれぞれのタスクにより注力できる、というのが大まかな内容です。
サービスやプロダクトによっては営業が不要なケースもあるため、この点ばかりに視点がいってしまい営業が不要なのがデジタルマーケティング、という誤った認識を生み出しています。

まず、初めに筆者の場合は、出来ないと断言しています。
Salesforceの場合と比べてそもそもクロージングだけする営業リソースの数も質も多くの中小零細とは違います。
ただ、最初からそのような話をしても理解できない事がほとんどで、では何でデジタルマーケティングがこんなに流行っているんだ、という話に転換します。

正直なところ、マーケティングコンサルタントとして起業している身からすると、デジタルマーケティングを魔法だと思っている経営者の方は本当に多いです。
そして、その魔法を解除してあげる作業がコンサルタントだとも思っています。

まず間違いなく営業リソースの数や質は必須ですし、私見ではここがデジタルマーケティングの成功を握っているのでは、とも感じています。

デジタルマーケティングと営業組織のよくある確執

このデジタルマーケティングを導入する際に必ずと言っていいほど起こるのが、営業組織との確執です。

今まで営業が獲得していたリード(見込み顧客)をマーケティングチームが獲得するようになり、顧客行動のパイプラインが可視化されるようになるのですが、マーケティングチームと営業組織でリードの定義が異なり、リードを供給しても営業がアグリーできない、など様々なトラブルが発生します。

これは中小零細、ベンチャーでもスタートアップでも筆者は経験しています。

私見を述べてしまうと、筆者は営業出身なので、営業が全てディレクションしてれば何も問題ないだろうと思うのですが、世の中そこまで器用な営業も少ないのが事実で、場合によってはこのリードの定義というのを認識合わせるだけで一期終わっていた、というケースも経験しました。

TheModelにもあるようにリードのランク付けなどを決めていく必要があるのですが、デジタルマーケティングに夢を見ている経営や営業組織ではこのリードのランク付けというのも揉め事になります。
予算が取れてないところに営業する必要がない、時期もきてないリードはマーケがナーチャリングしろ、そもそもプロダクトに魅力を感じているリードなのか、などなど、営業がそんな事言ってたら何もできないですという内容も多々あります。

この辺りが前述のデジタルマーケティングを魔法だと思っている企業のあるあるです。

ハッキリ言ってデジタルマーケティングを構築したからといって、リードの質が上がるわけでもなく、ナーチャリングの体制はできるものの醸成化できる確約はできず、商談をして案件化させるのは営業の役目ではないか、という根本論に戻り、営業を見直す事になるというのが筆者が一番経験しているパターンです。

私見でまとめてしまうと、デジタルマーケティングの導入とはその企業の営業プロセスを全て分解し、場合によってはバックオフィスの業務プロセスまでも考慮しながら進める組織改革を担うプロジェクトです。
DXと非常に似ているのですが、営業組織のDX=デジタルマーケティングと言えるほどに類似しています。

まとめ

大手企業では既に上手く回っている企業も多いデジタルマーケティングですが、中小零細、ベンチャーやスタートアップではこれから導入を検討するという企業も少なくありません。

本当にデジタルマーケティングが必要なのか。
自社のサービスやプロダクトなどを改めて市場やクライアントを分析し、進めるべきプロジェクトかを見定め、確執を上手く乗り越えながら進めていけるヒントになれば幸いです。

ちなみに筆者の経験則で全くデジタルマーケティングが意味なかったのは、大手の下請けだけで営業が成り立っていて新規開拓する気がない会社さんでした。
この新規開拓の必要性があるのかどうかというのも、デジタルマーケティングを導入する検討材料になリます。





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